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▼資本金とは何か? 

資本金とは何か? 

簡単そうですが、実は、意外に難しい質問です。 

多くの方が、会社がもっている手元資金とか、会社の純資産と混同なさっています。 

資本金とは、会社設立時に会社に払い込まれた最初の自己資金です。 

手元資金とか純資産とはすこし異なる概念です。 

会社が設立された時点では、資本金と手元資金とは一致しています。 

しかし、自己資金は、設備投資や、仕入・経費の支払いに充当され、減少します。 

これらの設備資金や運転資金に投入されたお金は、営業活動を通じてやがては、売上代金として回収されます。 

この資金の循環がいったん始まると、手元資金が偶然に、会社設立時の自己資金と合致することは、2度とありません。 

経営努力の優劣により、手元資金は増加したり、減少したりしてゆきます。 

会社の純資産は、資本金とその後に会社に蓄積された利益や損失の合計値ですので、会社設立時は、資本金と合致していますが、いったん事業が始まると、資本金に利益や損失が加わり、純資産は変動してゆきます。 

純資産額は、会社の業績により増減することになりますので、会社設立時の自己資金である資本金とは合致しません。 

となると「資本金って何か意味があるの?」ということになるのですが、もちろん、意味はあります。 

会社設立時の自己資金である資本金が大きいほうが、当然に、その後の資金繰りは楽ですし、放漫経営をしないかぎりは、手元資金が急減に減ることはないでしょう。 

会社設立時の自己資金である資本金が大きければ、累計損失がどんどん蓄積されない限りは、純資産も大きいままでしょう。 

資本金と手元資金と純資産とは、相関関係にはあるのです。ですから、資本金の大きい会社の方が社会的信頼は高いのです。

 

▼資本金額の決定 対外的信用の考慮 

資本金額は1円でも設立は可能です。 

ただ、対外的な信用を考えるとある程度の金額に資本金を設定されることをお勧めします。 

資本金は、登記簿に記載される事項であり、資本金の金額が大きいほど、信用は高まるからです。

 

▼資本金額の決定 債務超過の危険性 

 また、あまり、資本金の金額が小さいと、初年度の決算が赤字で終わった場合に、債務超過状態に陥ってしまうおそれがあります。 

そうなると、外部からの信用の問題もありますし、金融機関からの評価(信用格付け)も厳しいものになります。 

ビジネス拡大のための積極的な投資資金の調達が、難しくなってしまいます。 

初年度の損失が少なくとも資本金を上回るように計画するべきです。 

ですから、会社設立の際には、資本金は、ある程度の額に設定したほうがよいのです。  

 

▼現物出資による資本金増強 

資本金を増強するために、現物出資を利用する方法もあります。 

現物出資とは、金銭に代えて、ビジネスに使用する『もの』を出資する方法です。 

設備、器具、車両等の減価償却資産であれば、減価償却ができますので、節税対策にもなります。 

ただし追加的な設立手続が必要となります。 

現物出資する際には、その内容を 定款に記載しなければなりません。 

また、価額が500万を超えると検査役の調査もしくは、公認会計士、税理士、弁護士等の証明が必要となります。 

 さらに、会社設立の登記申請の際には『調査報告書』『、『財産引継書』、『資本金の額の計上に関する証明書』を追加で添付しなければなりません。 

現物出資により資本金額が増強されますのでその分だけ自己資本比率が改善され、金融機関等の評価は上がります。 

また、やり方によっては、借入を申請する際の「自己資金」扱いになります。 

資本金が大きくなるので格付けの改善につながりますし、創業融資の借入の際に、自己資金がその分だけ増えたとみなしてもらえるようにすることもできるということです。 

 

▼持分比率について 

会社を設立するときは、まず、株主となるひとたちを決め、各人がどれだけ出資するのかを決めます。 

1株あたりの価格に出資する株数を乗じた金額が各株主の出資額です。 

各株主の持株数を全体の持株数で割って得られる比率が持分比率です。 

持分比率の多寡に応じて株主の権利の内容は異なってきます。  

 

▼株主の権利と持分比率

各株主の持分比率によって、だれが支配を握るのかが決まりますので、注意してください。

不用意に自分の持分が過半数に届かない資本政策を組んだりしてしまうと、意見の食い違いから、会社を追い出されることもあります。

また、他人に3分の1超の議決権を与えてしまうと、思ったように重要事項を決定できずに苦労する場合もあります。

定款・株式・組織に関連する決議を単独で承認させたければ、議決権の3分の2以上を確保しておく必要があります。

資本政策の失敗は取り返しのつかない事態を招くことあります。

いったん、発行した株式は、通常は、強制的に買い戻すことはできないので、資本政策の失敗は、修正することが大変に困難なのです。

他人の資本を入れる場合には、熟慮の上、資本金の構成を考えてください。

たとえ、あなたが代表取締役になろうとも、最終的な支配権は株主にあります。

持分比率の維持には、十分に注意を払ってください。

資本金をあつくするために、むやみと他人から資本金を集めてしまうと取り返しのつかないことになることがあります。

資本金の構成は、支配権に影響を与えることを忘れないでください。  

 

▼成長段階における資本金の増強

会社が成長した段階で株価を高くしてあらたに出資をあおげば、資本金を増強し、かつ、創業者の持分比率(支配権)を弱めずにすみます。

資本金をあつくしながらも、創業者の支配権を維持できるのです。

株式評価額は、会社の成長とともに大きくなっていきます。

例えば、会社を伸ばして株価を10倍にすることができれば、持分の約9%を失うだけで、資本と同額を新たに調達することができます。

株価は成長します。

会社設立時の株価は、安いので、第三者割当増資は必要最小限に抑えましょう。

でないと、不必要に持分を失うことになります。

 

▼資本金はいつ払い込むか

原則的に、定款を公証人が認証した日以降です。

 

▼資本金の払込の仕方

資本金は、発起人の個人の通帳に払込み、そのコピーから、払込証明書を作成しなければなりません。

払込証明書は、会社設立登記の際に必ず添付しなければならない書類です。

すでに口座に資本金額となるだけのお金がたまっていても、資本金の払込は行わなければなりません。

払込者の名前を通帳に印字させるためです。

発起人が複数いるときには、代表を決め、その人の口座へ、資本金を振り込みます。

代表本人も振り込まなければなりません。

それにより、すべての発起人の名前が通帳に印字されることになります。

 

▼見せ金

見せ金とは、一時的に借りた金銭を払込み、会社成立後に、その資金を引き出して、返済してしまう行為です。

会社には、資金は残りませんが、資本金を大きく見せかけられる効果があります。

資金調達を有利にしたり、対外的な信頼を確保したりするために行われます。

これは、違法な行為であるとともに、金融機関の審査では、通帳を精査しますので、簡単に見破られてしまいます。

金融機関は、見せ金があることを記録しますので、その後の資金調達にも支障が出ます。

デメリットがメリットを大きく上回る違法行為ですので、やるべきではありません。

 

▼会社設立東京エクスプレスの無料相談のご案内

資本金の多寡や構成は、財務状況、銀行の格付け、会社の支配権に影響します。

設立時の資本金に関わる意思決定は大変に重要です。

疑問や不安を感じるかたは遠慮なく、資本金が決まってしまう設立前に会社設立東京エクスプレスの無料相談をご検討ください。

 

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▼会社設立時の資本金額の決定−資金繰りの観点から 

資金繰りが一瞬でも破綻すれば会社はつぶれてしまいます。

資金繰りを維持する観点からは、会社設立時に、資本金はどれぐらいの額に設定するべきなのでしょうか?

必要な資本金額=(開業準備費)+(3ヶ月間の経費総額)+(売上仕入サイトの差の月数×1ヶ月の仕入額)+(保有在庫額)+(設備投資額)−(創業融資の借入可能額)

となります。

複雑な公式ですが、資金計画を立てるためには、理解しなければなりません。

下記の例題で理解を深めてください。

なお、この公式は、3ヶ月でビジネスがほぼ軌道にのると考えて作られています。

もし、軌道にのるまでの助走期間がもっと長い場合には、その分だけ月間経費総額を加算してください。

なお、開業費用とは、賃貸物件の礼金、仲介手数料、求人費用、ちらし、ホームページ作成費用等を指します。

【例題】 

 会社を設立して、ショップを創業することとしました。予想される投資額、諸経費、取引条件は次のとおりです。必要資本金額を算定してください。

  • 開業準備費30万円
  • 月間人件費(役員報酬込み)30万円 
  • 家賃月額20万円
  • その他の経費月額20万円
  • 売掛金の回収期間2ヶ月後
  • 仕入の支払サイト1ヵ月後
  • 月次仕入額200万円
  • 店頭在庫100万円
  • 設備投資額(内装)400万円
  • 借入予定額はなしです。

【答え】 

 会社設立時の資本金額=開業準備費30万円+3ヶ月×(人件費30万円+家賃20万円+その他経費20万円)+(2ヶ月−1ヶ月)×仕入額200万円+保有在庫100万円+設備投資額400万円−借入予定額0万円=940万円

▼会社設立時の資本金額はいくらがよいか−節税の観点から 

税法上の観点からは、資本金が小さいと次のようなメリットあります。 

  1. 資本金1,000万未満であると設立2期目までは、消費税は免除されます。付加価値の5%が利益となるので、このメリットは享受すべきでしょう。ただし、最初の6ヶ月で売上及び給与等の支払額が1,000万円を超えてしまうと、翌期に課税されてしまいますのでご注意ください。
  2. 法人税法上は、資本金が1億円以下(一部、3,000万円以下)であると、軽減税率の適用、留保金課税の不適用、交際費の損金不算入、少額減価償却資産の取得時損金算入、欠損金の繰戻還付、外形標準課税の不適用、各種の税額控除適用のメリットを享受できます。
  3. 登録免許税は、資本金額の7/1000と15万円のいずれか大きな金額となりますので、資本金2,142万円までは、15万円で変わりません。

これらの点を考慮すると、節税の観点からは、会社設立時の資本金は1,000万円未満に抑えるべきでしょう。

なお、資本金額は、1/2までは、資本金とせず、資本準備金として計上することができますので、会社設立時に自己資金をどうしても1,000万円以上投入する必要のある方は、一部を資本準備金として計上するべきでしょう。


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